アメリカ国内の引越 Part 6 – 3 ~ 州から州へ1770 km の引越

中西部のミズーリ州から東海岸のワシントンDCへ

Part 6 – 1Part 6 – 2 はこちら)

ミズーリ州カンザスシティから、ワシントンDCへの1100マイル(1770キロ)に及ぶ引越の総費用はいくらになったか。

 

(1)引越業者に払った料金 5987ドル

$5500 + $ 300 (2日分の保管料) +$187(カード使用による3%の手数料)

 

(2) チップ 360ドル

Moving Pros から届いた契約書に、おもしろいことが書いてあった。

「従業員がチップを要求したり、それをほのめかしたりしても、与えないでください。もし渡すならば、一人につき1時間あたり 8 ~ 10 ドルが相場です。但し、必ず個人の働き具合に応じて渡してください。」

これは、「チップをあげてください」ということだと理解して、

・カンザスシティ側 ~それぞれ40ドルずつ。あとは、DC までトラックを運転してきてくれるAさんには、追加で60ドルを渡した。合計140ドル

・DC側 ~ 助け人の3人には、一人40ドルずつで、合計120ドル。A さんには、これからカンザスシティに帰るということもあり、ご苦労様の意味をこめて、前回と同じで $100 ドル。合計で220ドル

 

(3)保険 $0

法律によって、無料で運送業者が、損失1パウンド当たり60セントを保障することになっている。すすめの涙とはこのこと。

Moving Pros からの書類によれば、他にも保険があるようだが、有料で、いかにもめんどくさそう。

それに、アパートのレンター用の保険をかけているGEICOに電話をしたら、「引越の間も、盗難や損失の保障はする」というので、追加の保険はかけなかった。

ただ、盗難の際にGEICOに請求できるように、箱に番号を振り、中身の簡単な一覧表を作った。が、重さまでこちら側では把握していない。

今だから言えることだが、Part 3で使用した引越業者も、Moving Prosも、私たちの荷物の重量については一切何も言わなかった。測量したのだろうか? したと思いたいが、こちらには記録がない。

万が一、事故や盗難があったら、

どうやって引越し業者に損失を請求すればいいのだろうか?

想像するだけで、疲れてくる。

つまり、

運を天に任せての引越 in USAなのだった。

 

さて

純粋に引越の運送に費用は

5987 + 360 = $ 6347

 

(3)その他にも、次のような費用がかかった。

・ガソリン代 ~62.55ドル (プリウスは最高!)

・ホテル4泊分 ~人間0ドル + 犬100ドル

コロナ禍の外食は避けたかったので、今回初めて小さなキッチンつきのホテルを選択。 Holiday inや Holiday In Suite & Express, CANDLEWOOD SUITES などを利用した。ものすごく便利だった。調理器具(質はよくない)もあって、ベーシックな料理ができる。

一泊 およそ $100 ~ 120 が相場だが、たまっていたカードのポイントを使った。犬だけ、1泊当たり25ドルを宿泊当日に支払った。犬でも、1泊100ドルとるホテルがあるので、事前に調べておくことが大事。「お犬様」のほうが、高くつくかもしれない。

3日目にはDCに着いてしまったので、3、4日目と連泊。5日目の夜は、翌日の早朝からトラックがくるので、寝袋をもってアパートに泊まった。久々のキャンプみたいで、若かれしころを思い出して楽しかったが、コロナさえなかったら、遠回りして観光したかったなぁ。

・外食費  ~ 100ドル以下。

コロナのせいで、レストランはあまり開いていないし、外食はさけたかった。(この時は、まだワクチンも出回っていなかったので、ものすごく神経質になっていた。)

コーヒーは、高速沿いのスタバでゲット。

朝食は、手作りのマフィンや、スーパーで買ったヨーグルトとシリアル。

お昼と夕飯は、前もって作っておいたパンとハマス、サラダをもとにサンドイッチをホテルのキッチンで作って食べた。

材料が足りなくなったら、完全包装されている食品をスーパーで買い足した。

もちろん、消毒液は数本、持参。ホテルのドアノブやテレビのコントローラー、冷蔵など、片っ端から消毒した。

 

ということで、

総合計は $6347

 

これが高いのか、相場なのかは今もわからない。が、無事に終わっただけで十分と言えるぐらい、スケジュール的にも環境的(コロナ、クリスマス休暇など)にもきつい引越だったので、満足している。

 

Moving Prosの評価

やろうと思ってもできないが、自分たちでせずに、業者に依頼して本当によかったと思う。おかげで、取り越し苦労をせずにすんだ。

サービスの質は、

日本の感覚で言えば、普通だから星三つ半。

でも、物の取り扱いが荒いアメリカで、破損や問題もなく終わったし、Aさんも感じがよかったので、

アメリカ的には

星4つ★★★★。

 

★が5つでない理由は、

カードの手数料の説明がなかったことと(Part 2)

あちらのせいなのに、保管料を請求してきたこと(Part 1)

 

日本アルプス ©William Ash

やっと、6回目が終わりました。

引越の経費や業者について書いた日本人のブログがなかったので、他の人の参考になればと思いはじめた引越シリーズ。

アメリカでは何でもそうなのですが、質が日本とは比べ物にならないので、つい自分たちでやったほうが気が楽だと思い、DIYに走ります。

DIYが無理で、人に依頼せざる得ないときは、心配したりイライラしてきます。かといって、それをこちらが顔に出せば、顧客に対して平気で逆ギレしてきます。

そして、やはり男社会というか、交渉や連絡なども、男性(つまり夫)が出てくると、引越業者でも医者でも獣医でも何でもそうですが、相手の態度がちがってきます。

ですから、ともかく

評価のいい人たちを選ぶことをお勧めします。

引越予定のある方々、

Good Luck!

 

アメリカ国内の引越 Part 6 – 2 ~ 州から州へ1770キロの引越


中西部のミズーリ州から東海岸のワシントンDCへ

Part 6-1 につづき、

はじめて全面的に引越業者にお願いをした結果をお話します。

引越し準備中のミズーリ州のアパート

12月28日 ミズーリ州カンザスシティ側

ガラス戸付きの家具は、UHAULの Paper Pads を使って包むように守り(画像の右)、ダイニングの椅子は UHAULのXL の箱二つを使ってその中に収納するなど、完璧にこちらでパッキングして引越業者を待った。

約束の時間は、午後1時~5時だった。

ところが、1時半になってもこない。

やっと

午後3時すぎたころ、

若者二人が 26 feet の Budget のトラックで到着。

午前中の引越がのびた上に、トラックのレンタルに時間がかかったらしい。

 

そして

二人が積み終えたのは、8時過ぎだった。

カフマンセンターの窓ガラスに映るカンザスシティーの夜景 ©William Ash

 

時間がかかった理由は、

たった二名だったから ✙ 箱が多かったから。

普通は、一人はドックにいて、運ばれてきた荷物を積める役目をし、残りの二人が荷物を運ぶ。

でも、二人しかこなかったので、本用の小さな箱が多いとはいえ、300個の箱と家具を二人で運ぶのに、予想外の時間がかかっていた。

すでに午前中にひと仕事をしていたせいか、5時をまわったころから、二人には疲労感が漂いはじめたので、ドリンク、チョコレートやミニケーキを出したら、とても喜ばれた。この後も、夜に仕事があるといっていた。

午後8時をまわったころ、ほぼ満タンに荷物がつめられたトラック (長さ 26 feet) が、アパートのドックを出ていった。

このままトラックにカギをつけて荷物を保管して、二人のうちのAさんがDCまで運転してきて、荷下ろしをしてくれるという。

 

(良かったこと)

・二人はとても感じがよくて、バイトではなくてプロだった。

時間はかかったが、安心して見ていられた。

大型家具を何一つ解体しなくてすんだのが、ありがたかった。

 

(イマイチだったこと)

・ドックにはだれもいないので、セキュリティーカメラがあるとはいえ、外部の人が入ってきて、トラックに入っている荷物を盗みはしないかと心配した。

・カードで支払おうとしたら、Aさんが言った。
「聞いてますか? カードだと3%の手数料がかかりますよ」
電話で受け付けた人が、はじめからそれを言ってくれていたら、小切手を用意できたのに。この手数料の説明がなかったために、174ドルが追加となった。

 

(教訓)

・引越の時間帯は、朝一番を選ぼう

そうすれば、約束の時間に遅れる可能性は少ない。
幸運にもこの日は、アパートのドックに5時以降の予約が入っていなかったから、8時まで使用できたが、もし他の人の予定が入っていたら、どうなっていたことか。

・余計な手数料を取られないように、費用の支払い方法を最初に確認しよう。

 

荷下ろしが終わった当日のワシントンDCのアパートのリビング

 

1月2日 DC側

朝、カンザスシティーからDCまでトラックを運転してきたAさんが、約束の時間に現れた。

荷下ろしには、DCの地元の運送業者から人を雇っていて、その人たちをドックで待っていた。

携帯を片手にヤキモキしていたが、やがて3人のヒスパニック系の男性が到着。二人は元気のよさそうな若者。一人は50代のおじさん。

今回は、なんと合計で4人もいる!

Aさんがトラックに残り、他の3人がアパート内にどんどん荷物を運び入れたでの、2時間ちょっとで終わった。

DC側の助っ人の3人のうち、若者たちはとても感じがよくて元気だった。しかし、おじさんはすぐに疲れてしまい、見ているこちらが気の毒になってきて、夫がアパート内で何回も手をかした。

 

(良かったこと)

家具には傷一つなく、盗難もなく、完璧だった。

・箱にも、蹴られた痕跡が全くなかった。

・4人(実質3人に近かったが)もいたので、箱が多い割には時間内に終わった

・旧式の狭いエレベーターだったにも関わらず、大型家具をうまく運んでくれたので、解体しないですんだ。

 

(教訓)

アパートの引越専用エレベーターの寸法やドアの大きさは、必ず前もって調べておこう。古いビルは、予想外に小さいので要注意。

 

さて、チップや保険、ホテル代、ガソリン代なども入れて
今回の引越にかかった費用は?

つづく

 

ワシントンDCのアメリカ合衆国議会議事堂 ©William Ash

アメリカ国内の引越 Part 6 – 1 ~ 州から州へ1770キロの引越

カンザスシティ嵐が去っていく夕暮れ ©William Ash


中西部のミズーリ州から東海岸のワシントンDCへ

2020年末に、ミズーリ州カンザスシティから、ワシントンDCに引越した。地図上で言えば、アメリカの中央の一点から、ほぼ真横に一直線を引き、大西洋につきあたった場所に移った。

距離は 1770 km (1100マイル)で、東京―大阪間 509 km の3倍強。

今度の引越は急に決まったので、引越までひと月ぐらいしか準備期間がなかった上に、コロナ禍。そして、年末のクリスマス休暇にかかっていた。

「また引越しするの?」

どのような引越方法を選ぼうか?

1.Part 4のようにトレーラーによる引越は、不可。

またアパートになることは間違いないから、荷を下ろすドックの使用時間を限られてしまい、トレーラーを置きっぱなしにできない。

 

2.UHAULトラックのレンタルも、不可。

大型家具をまた買いもどしてしまったので、20 feet のUHAULトラックでは小さすぎ。かといって、それ以上の大型トラックをレンタルして、夫がワシントンDCのクレイジーな道路を運転するなんて無謀すぎる。本人はやる気満々だったが、私が猛反対。

よって、

引越専門業者を頼むことにした

ところが、

簡単にいかなかった…。

まず、グーグルで state to state moving とか適当に打ち込んで検索をかけ、出てきたうちのひとつに見積もりを頼んでみた。ほんの軽い気持ちだった。

これがいけなかった。

30分もしないうちに、
携帯にテキストメッセージと電話の嵐。

いろいろな業者から、うるさいぐらい「連絡をお待ちしています」みたいなメッセージが届いたり、電話がかかってきた。

電話にも出てみたが、

最初の業者はフロリダからで、「3500ドルでできます」。
安すぎる。。。どんな家具があるか、箱の数はどれぐらいか、とかは一応は聞いてはきたが、家具の大きさも気にしていない。
怪しいので「検討してからお返事します」といったら、「今だけの値段ですよ。この次からは上がります」と脅迫じみた声になった。この態度の豹変によって、「お断りします」と却下。

次に、Allied の人から電話がきて、「4700ドルで、どうでしょうか?」
この人は、NYから電話をしてきた。Allied といえば、引越業者としては有名だし、信頼もおけるかもしれないとは思ったが、即答はさけた。
(あとで、この人ではなくて、カンザスシティの地元の Allied に見積もりを直接とって愕然とした)

3件目の電話もフロリダからで、「3700ドルでできます。」
こちらは家具の寸法を細かく聞いてきた。箱の数は150個としておいた。「当日に箱が一つ追加されると、一つにつき10ドル追加されます」と言われた。また、「ひと月間、保管も無料」。
詳細な見積もりもおくってきたし、とても感じがよくて、危うく頼むところだった。

ところが、

もっとよくグーグルをしてみれば、

・これらはみんな仲介業者にすぎないこと。
しかも、フロリダにはこの手で詐欺まがいの商売をする人が多い。

・仲介業者から任された運送業者が、「荷が予想より多い」といって、荷物を人質にとって過大請求をしてくる。「ひと箱追加するたびに10ドル追加」というやり方は、危ない印かもしれない。

・金額が安いのは、途中でトラックを詰め替えるからであり、その間に盗難が発生したり(友人は、絵画を盗まれた)、到着日程がいい加減。

これを知ってしまった時点で、ほぼ神経衰弱になりそうだった。

日本の引越業者のすばらしさよ。あの日本の水準を知ってしまっている故の、この苦しみ。

もう、お金にいとめをつけている場合ではない。

心の問題のほうが、更年期になってくると大事。

 

だから、以下の3つの心配だけはしなくていい引越をしたい。

追加請求
盗難
日程の不透明さ

 

この3点をクリアするには、

いったいどうすればいいのか?

Kansas City, sas City, ©William Ash

 

評判と信頼こそが命の
地元の業者」を雇うしかない!

「地元」のカンザスシティの引越業者を調べてみれば、DCまで輸送してくれ、かつ yelp での評価が5星の会社を二つみつけた。

(1)Moving Pros

(2)Forrestor Moving

 

さっそく見積もりをとってみると、

(1) Moving Pros

・2LDKで、税込みで5500ドルの固定料金

・26フィートのトラックに詰め放題。だから、家具の大きさとか箱の数など気にしなくていい。ばんざ~い! これなら安心。

・トラックは自社のものではなくて、レンタルしてワシントンDCまで荷物をはこび、従業員は飛行機でもどってくるというやり方らしい。荷の積み替えも当然、なし。

・ただし、保管はできないから、アパートの入居日がのびたり予定変更があったら、自分たちで倉庫を借りてくれと言われた。これが面倒だ。

 

(2)Forrestor Moving

・2LDKで、税込みで7000ドル
但し、26フィートのトラック4日分、荷物を積めるのは3人3時間分、下ろすのは3人2時間分の料金。これ以上に時間がかかった場合は、一人当たり1時間50ドルの追加料金がかかる。

・自社のトラックを使用し、荷の積み替えなし。

・保管も可で、温度調節のきく倉庫3種類があり、ひと月200~400ドル+手数料200~400ドルで借りられる。Good!

 

ついでに、

(3)地元の評価は3星だったが、大手だったので、カンザスシティのAlliedの支店に直接電話をしてみたら、

・途中で別のトラックに積み替える
・到着日はトラックの都合次第

これは、上で述べたNYの仲介業者を通した Allied のやり方と同じ。
仲介業者なしだから、せめて料金が下がるかと思ったら、

見積額を見て、目玉が飛び出そう…になった。

・保管なしのストレートの引越の場合、8800ドル。
・ワシントンDC側で一カ月保管するなら、保管料込で 14,124ドル
・カンザスシティ側で一カ月保管するならば、保管料込みで 10,562ドル

もしかしたら、年末に仕事を頼まれたくないから、
こうした高額な金額を要求してきたか?

そう疑いたくなるような金額だ。
NYの Allied の仲介業者が提示してきた4700ドルとは大違い。

 

よって、

当然のこと、Moving Pros に決めた。

理由は、

1.リーズナブルな料金

2.固定料金だから、労働時間を気にしなくていい。

3.トラックの積み替えがない ← 大事

 

ところが、

 

 Moving Pros に11月後半に見積もりをとったときに、

「1週間後までに確定のお電話をいただければ、結構ですよ」

と言ったので、他の手配をすべて済ませて、1週間後に予約確定の電話をいれれば、

「もう他に予定が入っているのでできません」

失神しそうになった。カンザスシティのアパートは、もう次の入居者が決まっていて延長はできない。かといって、28日よりも早めに出たら、ホテル滞在とか倉庫をかりなくてはいけない。その上、クリスマス休暇がかかっている。

かなり面倒なこと…になった。

しかし、

夫の口調が荒くなって、
電話で言い返した(よくやった!)

「どういうことだ。『返事は1週間後でOK』と言ったのはそっちだぞ」

すると、

「ちょっと待ってください。運転手に確認をとってみますから」

電話を切った。

5分間後、

また電話がきて、

「大丈夫です。ただ、運転手の都合で、ワシントンDC到着日は、12月31日ではなくて、1月2日になりますので、二日間分の追加のトラックレンタル料金300ドルを支払ってください」

いとも簡単に言った。地元もあてにならない…。

しかも、前に見積もりをとったときには、

「保管はできません」と言ったくせに。

これが、アメリカ……。

 

ただ、アメリカの水準から言えば、

これでも

良心的に対応してくれた方にちがいない。

 

本当は、「保管料はそっちで払え」と言いたかったが、もうここまでの間にかなり精神を消耗していたのでしぶしぶ承諾した。

こうして、やっと引越業者が決まった。

 

さて、DCではトラックが到着するまで、どこに滞在しようかな。老犬もいるし、コロナが充満していて、ホテルになんて長く滞在していたくないのだよ。

つづく。

 

Planet of Kansas City  ©William Ash

アメリカ国内の引越 ~ Part 5 再び州を超えての引越

引越5回目 フロリダ州からミズーリ州へ

 

2018年に、北米大陸の東南端のフロリダ州から、北米大陸の中央にあるミズーリ州カンザスシティに引越をした。車で17時間。およそ 2100 ㎞ (1304 miles)。参考までに、東京から大阪まで509 ㎞。

©William Ash フロリダの海岸

さて、困った。

トラックを着ける「ドック」というものがアパートにはあり、4時間ぐらいしか荷下ろしの時間をくれない(少なくとも、私たちのアパートではそうだった。)もちろん、コンテナやトレーラーを駐車場におきっぱなしになんて、させてくれない。だから、Part 4 のようなトレーラーでの引越は不可となった。すごく残念。

よって、

またUHAULトラックをレンタル
(夫が運転し、私はプリウスであとからついていく)

荷物の積み下ろしは、引越業者を雇う

という新しいパターンにトライした。

 

私がついに引越前に運転免許をとったから、犬と義母といっしょに、プリウスで夫の運転するトラックの後を追いかけ、義母は引越の手伝いと観光をすませたら、飛行機でフロリダへ帰るというプランが可能になった。

義母が交代で運転してくれるとはいえ、運転免許とりたてで、アメリカの高速を二日間走るのかと思うと、お守りをいくつ身に着けても足りない気分だった。

でも、友人たちはみな口をそろえて言った。
「何いってんの。高速は簡単よ。危ないのは街中。」

 

荷物の積み下ろし業者について

 

荷積みのフロリダ州側は、大成功!

ついにUHAULのサイト内の荷物の運搬だけを手伝ってくれる人を頼めるサイト(Moving Help)を利用した。

物の取り扱いに神経質な夫は反対したが、フロリダの友人たちの勧めでトライした。

ヒスパニック系のキン肉マンのお兄さんと、おじさんの登場。その名も Sunshine Mover 。お兄さんがひたすら箱を運び、おじさんがトラック内で積める役。道具、機材とかも持参してきた。

積み方もうまく、20 feet のトラックがいっぱいになったが、すべてを積み終えた。とても感じがよかった。

お兄さんが、気さくな義母のことをとても気に入って、何回もハグをしたのだが、あとで義母曰く「すごい腕力で、胸がつぶれるかと思ったわ。」
確かに、いい体格をしていた。

しかし、、、、

荷下ろしのミズーリ州側で、問題勃発

はじめての場所なので、アパートの人がよく使う運送会社 You Move Me に直接電話をして頼んだ。地元の評価は高い。そして、料金も高かった。が、イマイチ。

なぜなら、

予約時間に来なくて、数時間も待たされた。理由は、午前中の引越が長引いたから。行ってみたら、まだ箱詰めをしていた状態だったという。よくある話だ。
教訓:引越の依頼は、なんでも朝一番を頼もう!)

幸い、2時間強で荷下ろしがおわった。もし4時間もかかっていたら、次にドックの予約を入れていた人から、絶対に文句を言われたと思う。

いずれにしても、人に頼むと楽。
評価のいい会社を使えば、大丈夫なようだ。
もっと前から使えばよかった。

 

ミズーリ州カンザスシティー  ©William Ash

さて、今回の引越でかかった費用は、

1.UHAULトラック

20 feet のものを、5日間レンタル(1486マイル込み)して、1032ドル。これにSafemove というトラックにかける保険が 98ドル。合計で 税込みで1217ドル

 

2.荷物の積み下ろしにかかった費用は 667 ドル


・UHAUL のサイトを通じて頼んだフロリダ州側は、二人で3時間雇って178ドル

・運送会社に直接依頼したミズーリ州側は、二人で3時間 で489ドル(機材料金 99 ドルを含む)。

ミズーリの方は、機材料金など加算してきてかなり高め。次回からは、UHAULを通して依頼する。特に、荷下ろしは、荷積みに比べてずっと楽な作業で、時間もかからない。

 

3.トラックのガソリン代は、 351ドル(1ガロン 2.7 ドル)。

 

ここまでの引越費用、2235ドル。

 

他には、雑費として、プリウスのガソリン代 87ドル(1ガロン 2.7 ドル)、2泊分のホテル代や食事代、義母の飛行機代などがかかった。

 

次の Part 6 をみればわかるが、

今回の引越は、かなりコスパがよかった。

しかし、

これも大型家具がなかったからこそできたことだった……。

Part 6 につづく。

カンザスシティ © William Ash

アメリカ国内の引越 ~ Part 4 北端から南端への引越

引越4回目 メイン州からフロリダ州へ

 

2017年、メイン州の家を売って、フロリダへ引越した。米国の北東端のメイン州から、その南端のフロリダまでの移動距離は、およそ 2414 km(1500 miles)。

車で、およそ22時間。東京ー大阪間が高速で約 500 km だから、5倍近く。大移動だった。

メイン州の海 ©William Ash

ここでまた、問題再発……

私が車の運転ができないので、トラックをレンタルしても、プリウスで犬といっしょに、夫の運転するトラックの後をついていくことがきでない。

それで、再び業者を雇うことを考えた。

しかし……

噂には聞いてはいたが、見積もりをとってみれば、どこも10.000ドルを超えて、びっくり。しかも、トラックを途中で替えて、荷物の入れ替えがある。

日本からアメリカ東部のニューハンプシャー州まで引越すとき、コンテナ1台分を船便で送り、13,000ドル払った。この時は梱包もしてくれ、かつ巨大な太平洋を横断したので、もっともな値段。

だから、メイン州ーフロリダ州間の運送代だけで、10,000ドルを超えてくることに、納得できない。しかも、アメリカの業者。

彼らのサービスに、それほどの値打ちがあるか?

日本の質と比べてしまうと、出口のない葛藤がはじまる。それは、スタバにいっても同じことだが…。

家の私道にとめたトレーラー。いつでも出せるように、プリウスはトレーラーの前に移しておいた。  ©William Ash

そこで初めて
トレーラーによる引越を選択。

そして結果は?

時間的にも、経済的にも、精神的にも
ベスト!な引越となった。

 

これは、Freight Movingというもので、トレーラーをレンタルして家までもってきてもらい、それに荷物を積めば、あとは業者の人がまたきて、引越先へ運んでくれるという方法。

私たちが採用したのは、

U-Pack の U-Pack Moving Trailer サービス。

同様な引越サービスをしているところは、他にもある。このサイトに比較があるので、参考にしてみるといいと思う。

他に、コンテナによる引越も考えた(各社の比較表はこちら)が、コンテナひとつでは小さすぎて、ふたつ必要になり、かえってトレーラーよりも高くついた。

また、当時はメイン州でコンテナ、トレーラーのサービスをやってくれるところは、この U-Pack しかなかった。これが、田舎の弱みだなぁ。

 

トレーラーによる引越の注意点

 

1.巨大なトレーラーを数日とめておける私道や駐車場が必要

2.たいていは3~10日ぐらいでトレーラーは引越し先に到着するらしいが、こちらからは期日を指定できない。

3.盗難。
会社によっては、途中で荷物を積み替えて、他のトラックに移す。または、同じコンテナの余った部分に、他の荷物を積んでいく。

それだから、安い運送料が可能になるわけだが、その積み替えの途中で、高い絵画が盗まれていたり、物が壊れていたり……という被害を聞いたことがある。

ただ、こうした被害は、荷物の入れ替えがある限り、トラックでもトレーラー、コンテナでもある。

 

でも、私たちの場合、U-Packに 問題はなかった。

なぜなら、

(1)メインの家にもフロリダの家にも、トラックを止めて置ける場所があった

(2)トラックがフロリダにいつ到着しても、生活に支障がなかった

(3)トラック内の余った部分には、同方向に輸送が必要な商業用品だけをつんでいく。他の人の引越荷物ではない

(4)途中で、他のコンテナやトレーラーに荷物を移し替えるようなことがない ← これは大事。

(5)板の頑丈なドアを、自分たちの荷物と、追加に乗せていくであろう荷物との間に取り付け、そこに自分たちの鍵をつけられ、その鍵を自分でキープできるので安心。リンクには、ドアの取り付けビデオもある。

クリックしてBulkhead_Instructions.pdfにアクセス

 

他にも、以下の点で助かった~。

(6)荷を積むのに3日間、下ろすのに3日間くれ、延長も可能なので精神的に楽。ここらへんは、かなりアバウトだった。

(7)料金計算が親切。たとえば、最初にトラックの縦 20 feet 分を注文したのに、実際に荷物をつめてみたら、13 feet や 25 feet だったら、あとから差額分を払い戻してくれたり、追加で支払えばいいだけ。

ここにFAQ(よくある質問)ので、参照してみるといいと思う。

 

メイン州にトレーラーが到着した日

商業用品を運ぶだけあって、高速でみかけるあの巨大なトレーラーが運ばれてきた。これを狭い公道においたら、苦情が出るにちがいない。私道があってよかった。トレーラーの大きさはここをクリック。上の写真も参照。

引越し当日まで、夜を徹してトレーラーに自分たちで荷を積めた。
家具は、家の買い手にあげたり処分したので、予約時に20 feet 分を借りたが、実際には16か17 feetしか使わなかったので、予約時よりも安くなった。

引越の当日は、家の受け渡しの契約で、忙しかった。
トレーラーは、運転手が午後に引き取りにくるというので、家の買い手の許可を得て私道(ドライブウェイ)においたままにして、私たちはフロリダへと犬をつれて出発した。

 

フロリダにトレーラーが到着

私たちが到着した3日後ぐらいだった。その間、U-Packとは何回か連絡をとりあった。

フロリダは暑くて、早朝か晩にしか動けなかったので、3日間かけてダラダラと荷を下ろした。時間的余裕があって助かった。

そして、予定日にトレーラーはお迎えのトラックに繋がれて、消えた。

 

さて、U-Pack への支払いはいかに?

全て込みで、

およそ3600ドル。

 

これに、フロリダまで2泊したホテル代や食費、ガソリン代などを追加すると、

全合計で4200ドル

 

Part3 と比べれば、なんて感動的な数字。

U-Pack での引越は、本当に楽だった。

 

しかし、

このあとの引越にはこのシステムを使えなかった。

アパートへの移動だったから…。

アパートへの引越がいかに面倒であるかを、次回の引越から学んだ。

いや~、引越って、いろいろありますね。

フロリダの夏の空 ©William Ash

 

アメリカ国内の引越 Part 3 こぼれ話 ~ おい、チップを分けろ!

Part 3 からのこぼれ話

 

引越業者へのチップは

一人当たり1時間につき、8 ~ 10 ドルが相場

 

大事なことは、

各自に、直接に、渡すこと! 

 

ところが、それを夫に言ったにもかかわらず、

「チップを横取りするヤツなんているもんか」

私の忠告も聞かず、お昼になると、

「これで、みんなでランチして」

チーフに、まず60ドルを渡した。

そのとき、他の二人はその場にいなかった。

チーフは、60ドルをトラックのバイザーにはさんだ。

そして、もどってきた他の二人といしょに、ランチをしにどこかに消えた。

おい、分けないのか? おやじ。

 

案の定、

ランチからもどっても

だれもチップのお礼をいわない。

絶対に、おかしい……。

夫も、やっとこの世の世知辛さがわかったようで、
すべての作業が終わったときには、もう20ドルずつ、各自に手渡した

「あ~、どうもありがとう」

バイトの二人は、待ちに待っていたように喜んだ。かわいそうに……。

あのチーフのおやじは、最初の60ドルをネコババしたようだ。

散々「じいさん! (Old guy!)」と、二人からからかわれた仕返しか。

次は、6回の引越の中でもっとも長距離になった

フロリダへの引越 Part 4 へ続きます。

アメリカ国内の引越 ~ Part 3 州内の引越

紅葉の秋、2009年、メイン州のS町から 32 km ( 20 miles) 離れた田舎に家を買い、引越をした。

前回と同様、メイン州内の引越だが、今までの引越の中で、もっとも移動距離が短い。よって、もっとも安い引越となるはずだった。

ところが、

もっとも割高となってしまった。

ついに

地元の引越業者を雇ってしまったからだ。

©William Ash

DIY の引越をギブアップしたのは、

・引越し前の一月間、二人で引越先の家のリモデリングをして、かなり疲れていたから。

・両方の家の入り口に階段があり、大きめの洗濯機の出し入れに自信がなかったから。

 

はじめてのアメリカの引越業者による引越しは

いかに?

当日、3人来た。チーフの50代ぐらいのヒスパニック系の小柄な男性、白人の若い青年二人。

チーフが運送会社の正社員らしく、他の二人はバイト。筋肉マンタイプではなく、いかにもひ弱。明らかに、重い箱を避けていた。

たとえ引越専門業者でも、
彼らが運ぶ様子は、
しっかりと見ておいたほうがいい。

というのも、2階の家具を移動させていたとき、若い男性のひとりが壁の穴をみつけて、「やばい、これ、おれがやっちゃったのかな?」とチーフに聞くと、「黙っていろ」と、そのまま家具を運んでいった。

幸い、その壁の穴は、前からあるものだったからよかったけれど、私が見ているにもかかわらず、何も聞かず、堂々と家具を運んでいった。知らんふりはないだろうに。

 

問題の洗濯機は、

バイトの青年たちは、どうやって家から運び出せばいいのか、そこでもうつまづいていた。すると、それまで主にトラックの中で仕事をしていたチーフが、家の中に入ってきた。洗濯機のまわりにストラップをグルグルを巻き付けたと思ったら、いきなり背負った。そして、スタスタと運んでいった……。

「腰を痛めるから、じいさん、やめろ」

他の二人が止めても、聞かなかった。実はこの二人、それまではチーフを

「じいさんには、こんな箱は運べないだろう」

などと、平気でからかっていた。もちろん、この洗濯機事件のあとは、黙ってしまった。チーフの人は、あんなことをしていると、そのうち腰に故障が出てくるなぁ。

 

©William Ash

さて、

引越業者からの請求額は

2000ドル!

これにチップ代が120ドル

合計で 2120ドル~。

引越2回目の値段を考えれば、
コスパは相当に悪い……。

でも、

箱詰め以外は心配しなくていいという安心感に負けた。

そして、

やはり楽だった~。

 

ただ、こんな近距離ならば、UHAULの荷物の移動だけ人に頼める「Moving Help」を使ったほうがいい。Part 5でこのサイトを使用して業者に運んでもらったが、とてもよかった。

また、今ではレンタルトラックを運転してくれるドライバーだけを雇える 「RENTED TRUCK DRIVER 」のようなサービルもある。長距離の引越だと、盗難の多いアメリカだから不安だが、こんな短距離ならば、後ろからトラックのあとを自家用車でついてけるので、盗難の可能性はないかもしれない。

チップについて

Part 3 こぼれ話で説明しよう。

かなり大事……。

 

アメリカ国内引越Part 4 ~ Part 6は、大移動となる。

Part4 は、北端のメイン州から南端のフロリダ州へ 2414 km

Part 5 は、 南端のフロリダ州から、アメリカ大陸の中央のミズーリ州へ 2100km

Part 6 は、中央のミズーリ州から、太平洋岸のワシントンDCへ 1770 km

方法もそれぞれ変えての大移動。

 

果たして、引越費用はいかに?

 

 

アメリカ国内の引越・Part 2 こぼれ話 ~ 僕を置いていかないで

UHAULトラックに乗りこんだKai.  ©William Ash

 

アメリカ国内の引越 Part 2からのこぼれ話

 

我が家の最初のニューファンドランド犬のKaiは、体重が75キロの真っ黒けの大型犬だった。最初のオーナーが庭で兄弟犬といっしょに飼っていたが、飼育できなくなり、ニューファンドランド専門のレスキューセンターに連れてきたところを、私たちが引き取った。4歳だった。

この犬は、我が家に来るまではずっと庭にいたので、家の中にいられること、そしてかまってくれる家族ができたことがよほどうれしかったらしい。引越の準備が始まると、心配げな顔をしはじめた。

引越当日、Kaiは大きすぎて、UHAULのトラックには乗せられないので、荷積みを終えると、2階にある Kai 用の超巨大ケージに Kai を入れ、

「待っててね。すぐにもどってくるからね」

と言って玄関をでた。

「ウォーン。ウォーン」

大きな悲しげな声が、外まで聞こえてきた。あんな声を聞いたことはなかったので、夫も私も衝撃を受けた。もうこれは、いっしょに連れて行くしかない。

しかし、Kai よ。
君はデカすぎるのだ。どうしよう……。

2階にもどって様子をみると、Kai は大喜び。ケージから出して、玄関のドアをあけると、真っ先にトラックのドアまで自分で走って行って、

「いっしょに行く。乗せてくれー」

UHAULのトラックの運転座席は、とても高い。ドアを開けると、Kai が乗ろうとして、前足を助手席のイスの乗せた。が、できたのはそこまで。後ろ足がどこにも引っかからない。ジャンプなんて、無理。ニューファンドランド犬は、運動神経ゼロ。

仕方なく夫がしゃがんで、Kai の後ろ足を後部から持ち上げようとした。すると、

「はい、そのまま持ち上げて」

Kai はリフトに乗ったみたいに、夫の手の上にそのまま全体重をのせた。「オー」と、夫から声がもれた。75キロの犬だもんね。全体重をかけられたら、そりゃ重たいわ。ともかくこうして、Kai は助手席に乗ることに成功。

でも、おい、
そこは私の席じゃない?

Kai は降ろされたくないので、座席の中央で小さくフロントガラスに向かって「問題ありませ~ん」みたいにお座りをした。でも、50分もこのままでいられるわけがない……。

トラックが走り出して数分もすると、Kai は、私の方に向きを変えて、私と背もたれの間に顔を突っ込んできた。

Kaiよ、私を押しのけて、横になるつもりだろう?

肩越しに Kai の顔を見てみれば、あっちも大きな目をして私を見て、

「ウッシッシ」

それから引越先につくまでの間、Kai は少しずつ頭を突っ込み、そして体を入れ込み、ついには助手席に横になった。作戦成功。そして私は、おしりのほんの少しの部分をかろうじて助手席にのせて、すべり落ちないようにダッシュボードに手をかけて耐えていた。

Kaiちゃん、

今でも、あの時の君の

「いい? いいよね?」

って訴えていたかわいい顔を忘れられないよ。

アメリカ国内の引越 ~ Part は、こちら

アメリカ国内の引越 ~ Part 1こぼれ話は、こちら

アメリカ国内の引越 ~ Part 2は、こちら

 

アメリカ国内の引越 ~ Part 2 州内の引越と犬

引越2回目 メイン州内の移動

2008年の春、第2回目の引越は、70 km (44 miles)、J町から車で1時間離れたS町へ。1回目と同様に、UHAUL の20 feet のトラックをレンタルし、夫が運転した。

© William Ash

今回は、義父母の「運搬の手伝いをするよ~」という、たいへんありがたい(ながらも無謀な)申し出をお断りし、夫が一人で荷物の運搬をして、家具などは私が手伝った。たった44 miles の引越。楽勝だと思った。

今回の引越は1回目と同じで、J町→ S町と、 one-way のレンタル になるはずだった。

 

one-way の場合、自家用車はどうするか?

(1)トラックにつないで引きずっていく

(2)家族の他の人が自家用車を運転して、トラックの後についていく

 

ところが、

我が家の大型犬は、大きすぎてトラックに乗せられないし、プリウスの中に入れてひきずっていくには不安があるので、(1)は不可。

信じられないことに、

私は運転ができない。免許をもっていない……。(2)も不可。

つまり、one-way のレンタルはできない。

 

仕方なく、下のような手順となった。

まず、夫が愛車プリウスに乗って、引越先のS町でトラックをレンタル。プリウスは、UHAULの駐車場に置かせてもらう
→ トラックに乗って、J町に帰宅
→ トラックに荷物を詰め込めこんで、犬は家に残して、二人だけでS町に行って荷を下ろす
→ トラックをUHAULに返却し、その駐車場にとめておいたプリウスに乗って、J町の家にもどっ犬をひきとる
→ 二人と1匹そろって、S町にまた向かう。引越完了!

 

第1回目の引越とちがうところは、

トラックをピックアップする店と、ドロップオフする店が同じということ。

こういう場合、

基本料金に移動料金が含まれず、返却時に走行距離に応じて請求される。

 

引越費用
2021年2月のルートで計算してみると、

 

トラックレンタル料3日分:
20フィートの3日分のレンタル基本料金 ~ 119.85ドル
移動料金 ~ 1マイルにつき0.99ドルの移動料金がかかる。往復したので88マイル走り、0.99ドルx44マイルx2=87.12ドル
合計で、およそ207ドル

ガソリン代:
トラックのマイレジが最悪で、1ガロン当たり10マイル。よって、44マイル x 2 ÷ 10マイル X 2.7ドル=23.76 ドル

保険料3日分:
14ドル x 3 = 42ドル。任意だが、加入を絶対にすすめる。

Environmental fee(環境料):
3ドル。この怪しげな料金は、トラックの部品やジャンクの破棄、リサイクルのための費用と会社側は説明している。2008年3月からいきなり追加された料金だ。

その他:
二人で家具を運ぶのに、19ドルの lifting and moving straps を購入。軽々とベッド・フレームでも運べたので驚いた。重い植木鉢とか、本箱とかもOK。優れものなので、おすすめ。アマゾンで買える。私たちは、腕にひっかけるタイプを購入したが、肩にかけるタイプもある。

荷物の運搬について:
UHAULのサイト内に、荷物の運搬だけを手伝ってくれる人を頼めるサイト(Moving Help)があるし、トラックをレンタルすると、会計のときにそういった画面も出てくる。1時間あたり二人頼むと、80 ~ 100ドルぐらい。

5回目の引越のときに、このサイトを使って二人頼んでみたら、プロのような人がきて、なかなかよかった。物の取り扱いに神経質な夫も、満足した。つまり、評価のいい人たちを選べば、心配ないようだ。おすすめです。でも、事前の連絡などは、しっかりとやりとりした方がいい。

 

引越費用の税抜きの合計金額は、

およそ295ドル。

こんな金額で引越ができた。

さて、次の3回目の引越は、

業者に頼んでもっと短い距離の引越をした。

果たしてその料金はいかに……。

 

アメリカ国内の引越 ~ Part 3 に続く。

 

アメリカ国内の引越 ~ Part 1 は、こちら

アメリカ国内の引越 ~ Part 1 こぼれ話は、こちら

 

 

アメリカ国内の引越 Part 1 こぼれ話 ~ 除雪をしたのは誰?

©William Ash

アメリカ国内の引越 ~ Part 1 の余談になるが、引越の前日に、メイン州に雪が降ってしまった。借りた家には、入り口から家まで75mぐらいの私道が続いているので、

「雪が積もっていたら、トラックが入らない、、、どうする?」

メイン州に向かいながら不安になった。ところが、実際に家についてみると、しっかりと除雪がしてある!

感謝感激で、すぐに大家さんにお礼の電話をすれば、

「いや、知らないよ。」

しばらくすると、謎の50ドルの請求書がポストに入っていた。あわてて請求書にあったMr. T に電話をすると、

「前に住んでいた人から、引越したという連絡は受けていなかったので、いつものとおり除雪をしただけです。あんたたちが今住んでいるのだから、払ってください」

まあ、他の人を探すのも面倒だし、今後もこの人にお願いしようということになって、支払うことにした。

果たして、前の居住者は、
本当に除雪の解約をしなかったのだろうか?

1年半年後、私たちがこの家を引越すことになった。それで、Mr. T の奥さんに除雪の解約を告げておいた。

ところが、新しい家に引越したあと、また請求書が転送されてきた。私たちが引越した後に、数回も、あの家を除雪している。しかも、あの家には他の人がすでに住んでいるのにだ。すぐに電話をした。

「すでに解約をして、引越しているんですけど」

「そんなことは聞いていません」

奥さんは引き下がらない。やっぱりな~と思って、

「こちらには、X月X日に解約の電話を入れたという記録があります」

きっぱりと言うと、彼女は大きなため息をついて、

「そうですか」

やっとあきらめた。

メイン州では、冬の除雪作業が大事な副収入になっている人たちがいる。なんたって、雪嵐でも真夜中でも、がんがんにトラックを走らせて除雪しまくる。

Mr. T も、本業は農業。一度、彼の農場の横にある小さなお店にいったとき、3,4人の子供たちが彼のまわりにいて、「生まれた子豚に、ソックスを編んであげるわ。パパ、小屋は十分に暖かいかしら?」と、かわいい会話をしていた。

除雪の料金だが、決して安いものではない。

10 cm 以上の雪が降ったときは、頼まなくても来てくれる。わが家は、75 m も私道があったので、1回で50ドルの除雪料金をとられた。5分足らずの作業で、50ドル。

しかも、大雪の場合はすぐにまた雪が積もるので、数時間後にまた来て除雪をし、30ドルがその度に加算された。

結局、雪のたびに除雪料金が発生して、一冬あたり、最低でも800ドルは支払った。

こんな顧客が4,5人いるだけでも、いい副収入になるから、顧客を失いたくない気持ちはわかる。でも、こちらとしては、しっかり記録をとっておかないといけないなと、痛感。

ニューハンプシャー州の知人の家の私道は、もっと長くて150 m ぐらいあり、1回の除雪料金は150ドル。さらにこれに、私たちと同じような追加料金が加算されたらしい。

この除雪作業だが、ドライブウェイような私道ではなく、公道を除雪する人たちもいて、彼らは町役場に雇われている。人の家の入り口をよけずに、わざとたっぷりと雪を積んでいくような人たちもいる。

この人たちとの知恵比べといえば聞こえがいいが、数年にわたる戦いの話は、いずれまた……。

アメリカ国内の引越 ~ Part 1 はこちら。