東京の浅草寺では、1月18日に亡者送りがおこなわれる。夕刻、堂内、境内の灯りがすべて消され、あたりは真っ暗となる。そこに突然、本堂の奥から鬼の姿をした二人の僧侶が、大きな松明をもって出てくる。松明を床や地面にたたきつけながら、境内を一気に抜け、近くの銭塚地蔵堂脇の小さな穴に松明を投入して火を消す。悪霊を鎮める儀式で、あっという間の5分ぐらいで終わる。除災招福祈願の新年行事の締めとして行われる。
鬼はひとりは赤、もうひとりは青の衣装をまとっている。松明の火の粉をあびたり、灰をもっていると、健康と金運に恵まれるといわれている。そのため、鬼ごっこどころか、危険もかえりみずに、逆に鬼を追いかけていく人も多い。