お茶屋で、お抹茶を頂きながら過ごす春のひととき
お茶の苦みに 和菓子の甘み
茶碗の温かみに 陶器の色
空気を伝う音に 香り
お茶を頂くという ただそれだけのことから得られる静寂と その不可思議
しかも ほんの少しの時間とお金から得られるという ありがたさ。
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Oliver Sataler著のJapanese Pilgrimageの中に、びんずる様に関する話がのっている。
びんずる様は愛の深い人であり、またお酒に対する執着も、それと同じぐらい深かった。あるとき、仏陀から、悪霊に苦しめられているお金持ちを癒しにいくように頼まれた。そのとき、お酒をすすめられても、決して誘惑に負けて飲んではならないと言われた。
ところが、びんずる様が悪魔を退散させると、お金持ちは大喜びして、お祝い方々、酒をすすめてきた。何度も辞退したものの、お金持ちが気を悪くするといけないと、びんずる様は飲み始めてしまった。そして、案の定、酔っぱらってしまい、そのすきに悪霊が「しめしめ」ともどってきてしまった。
この話を聞いた仏陀はたいそう怒って、びんずる様を追放してしまった。
しかし、びんずる様は仏陀のいくところにはどこへでもついていき、ただ、自らを恥じて、テントの外で仏陀の説法を聞いていた。仏陀は亡くなるときに、びんずる様を呼び、許し、この世にヒーラーとして残るように命じた。
以来、びんずる様は、寺の外に座って、人々の苦しみを癒そうとしている。自分の病のある部分とびんずる様の同じからだの部分をさすると、病が治るといわれている。
東大寺の大仏殿の外にお座りになっているびんずる様、「まあ、ぼちぼちで、ええんじゃないか」と、寛容に微笑まれているような感じがする。
関西にいたとき、新年はかならず奈良の東大寺と春日大社にいった。
大仏様を見上げると 不思議と毎年思い出すチベット僧ツォンカパの言葉がある。
「覚えておきなさい。
人の一生は,雨のひとしずく。
現れる先から消えていく、美しきもの。
だから、目標をもちなさい。
それに向って、昼となく夜となくはげむのです。」
translated by 大坪奈保美 写真集「TIBET:光との出会い」by WILLから