Translations: Bates International Poetry Festival, 2011

translations_2011_cover_web

世界から私を含む8人の詩人を招いて、2011年にアメリカのベイツ大学で、5日間にわたって「ベイツ・インターナショナル・ポエトリー・フェスティバル(Bates International Poetry Festival 2011)」が開催されました。その内容が、今回、上のようなスタイリッシュな本にまとめられました。

iPadをお持ちの方は、Apple iBookstore(Translations – Claudia Aburto Guzmán & William Ash)から無料でダウンロードしてご覧になれます。

5日間にわたるイベント中、8人の詩人は、ロシア語、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、日本語と、それぞれの母国語で各自の詩を聴衆の前でよんだり、ベイツ大学でそれぞれの言語を教えている教授やその生徒たちが、詩人の詩を英語に翻訳するなどしました。

本には、各詩人の母国語での詩、英語に翻訳された詩が入っており、私の11編の詩とその英語訳もはいっています。また、ベイツ大学の教授陣による翻訳に関するエッセーも含まれています。

そのエッセーの中に、私の詩の翻訳をしてくださった Sarah Strong教授による「Concisely Situated Meaning」というエッセーが含まれています。Sarah Strong教授は、数々の宮沢賢治の本を翻訳され、最近ではアイヌの知里幸恵と「アイヌ神揺集」についての本「Ainu Spirits Singing: The Living World of Chiri Yukie’s Ainu Shin’yoshu」を出版されています。

日本文化と詩に含蓄の深い Sarah Strong 教授が、エッセーの中で、日本文化の特徴とでもいうべき凝縮された詩を、どのようにときほぐして、かつ、また英語で短く編み込んで翻訳していくか、 松尾芭蕉の例をとって説明されています。さらには、フェスティバル参加の他の詩人の詩にくらべて、私の詩もほとんどが短いものでしたが、私の詩を訳すときに、どのような点に心を配って翻訳されたかにも言及されています。私自身も、詩人としてはありがたく、翻訳者としてはたいへん興味深く読ませていただきました。

詩に興味のある方、言語教育や翻訳に携わっている方には、なかなかおもしろい本だとおもいます。

Translation:Bates International Poetry Festival 2011

Apple iBookstore からの本の無料ダウンロードは、こちらの文字をクリックしてください。Translations – Claudia Aburto Guzmán & William Ash