晩秋の静けさ Part 1

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2006年にメイン州にきて、4.5エーカーの敷地に立つ小さなケープ式の家に落ち着いた。ほとんどは森林だが、一部だけ小さな野原になっていて、毎年わらを作るためにそれまで刈り込まれていた。私たちが購入してから、森にもどそうということになってほっておいたら、いろいろな植物が生え始めた。晩秋のこの時期、アキノキリンソウがたくさんの種をつけている。それまでひときは目立っていた黄金色は、今やうすい青みを帯びた銀色へとその輝きをかえている。

むつ—メイン州のりんごの季節

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by William Ash

メイン州でみつけた日本原産のりんごは、むつ(Mutsu)とフジ(Fuji)。けれど、耐寒性区分Zone5のメイン州ではふじは育たない。結局、果樹園で買える新鮮な日本原産のりんごは、このむつだけ。大きくてサクサクしながらも、細やかな食感。味は甘いながらも酸味がある。どこの国で食べようとも、やっぱりおいしい。冬の間、買い続けるりんごのひとつである。

ウインターバナナ〜メイン州のりんごの季節

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by William Ash

ウインターバナナ(Winter Banana)は、好きなリンゴのひとつだ。大きく、皮はツルツルしている。際立つ黄色をしていて、ところどころ染まったような赤みをもつので、最初は目をみはる。サクサクして歯ごたえがあり、ちょっと酸味があり、わずかながらもバナナの味がする。アップルパイをこのリンゴでよくつくるが、煮崩れして、焼くとアップルソースのようになる。生でかじるのが、いちばんおいしい!

パウロ・コエーリョと気球 Part 5

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パウロ・コエーリョの小説「アルケミスト」の主人公サンチャゴには、ビジョンがあった。正確にえば、マクロとミクロがひとつになった世界を体験していた。

パウロと気球に乗った日は、風もなく静かだった。気球の中でも、振動を感じることがなかった。まるで世界が、自分という不動点のまわりを動いているだけのように感じた。

パウロ・コエーリョと気球 Part 4

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パウロ・コエーリョは、どんな人だった?と聞かれても、ちょっと答えるのは難しい。長年付き合いのある友人ですらわからないのに、ちょっと会って話をしただけで、人を知ることなんてできない。でも、あえて僕の印象を言えば、この写真の彼が一番僕の彼に対する印象に近いと思う。