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ビル街の隅に、古いサインが一つ。「駐車禁止、消防車専用車線」
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ビル街の隅に、古いサインが一つ。「駐車禁止、消防車専用車線」
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ハーシュホーン美術館( Hirshhorn Museum)では、今、ローリー・アンダーソン(Laurie Anderson)の個展が行われている。
これが、奇抜でないのに、ど迫力。
彼女の精錬な鬼才が生んだ作品が、部屋から部屋へと続いている。
個展といえば、作品が淡々と並べられているのが普通だが、この個展はそんなつまらないものではない。
アンダーソンが生んださまざまなジャンルの作品を、彼女自身が、この美術館用に再構築して作り直している。だから、壁や床などスペース全体が、生き生きとしたパワー溢れる空間となっている。
アンダーソンは、過去50年の間、アメリカで最もクリエイティブな芸術家の一人と言われている。私は知らなかったのだが、ファンになってしまった。
芸術家というものは、一度成功すると、メディアやキュレーターの枠にはめられ、そこから出れこれなくなるものらしい。
ところが、アンダーソンはそんなものに負けていない。面白いと思ったら、どんどん壁を取っ払って挑戦している。それでいて、Yutubeで話す姿は静かで知的。
彼女のインスピレーションが、音楽、照明、絵画、詩など、自由自在に表現、展開されていくのを見ると、ある種の解放感に心が満たされる。こちらの脳も刺激を受けるようで、個展を見終わった時には、「一体、何を見たんだろうか?」と嬉しい疑問が残る。
彼女は、1986年に日本で講演を行ったらしい。私も東京にいたというのに、この人の貴重なコンサートを見逃してしまった。最も、あの頃の私なら、彼女の魅力は分からなかっただろう。
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ハーシュホーン美術館(Hirshhorn Museum)は、ワシントンDCでも最も好奇心をそそる現代アートの美術館で、人気が高い。ともかく、建物や中の構造がユニークだ。
私は、現代アート嫌いだ。ただ単に奇抜なだけ。
でも、夫に「ローリー・アンダーソンの個展をやっている。面白いと思うから行こう」と言われて出かけた。
さて、その結果は…..、続く。
Part 1でも書いたが、メイン州では17センチぐらいの雪は普通で、生活に影響が出るようなことはなかったように思う。
でもDCだと、生活が止まる。辛うじて地下鉄は走っていたが、バスは止まり、車もみかけない。店やレストランなどは、ほとんどが閉まっていた。
とにかく除雪に慣れていないので、除雪が遅いし、下手くそ。除雪した雪の置き場所が悪くて、かえって交通の妨げになったりしている。だから、この程度の雪で、都市機能が麻痺している。
温暖化の影響を考えて、将来に備えてもうちょっと手を打っておいた方がいいんじゃないだろうか……。
3日に雪嵐が来た。メイン州に10年住んだ身にしてみれば、なんてことない雪嵐だった。が、雪嵐に慣れていないDCには、車の姿もなく、除雪もスロー。すっかり静まりかえっていた。
パンダ見たさにスミソニアン国立動物園に足を運んだとはいえ、動物園は好きではない。檻の中の動物を見るのは、悲しく心苦しい。
特にゾウさんを見ると、頭が良く、家族を大事にする動物だけに、かわいそうでたまらない。
でも、これは私の無知なバイアス的感傷に過ぎなかったようだ。
というのも、この動物園には5頭のアジア象がいるが、元々はスリランカのピンナワラ・ゾウ孤児園にいたり、他の動物園で飼育できなくなったのでここに引き取られたゾウさんたちだという。
中でも有名なのは、2020年に72歳という高齢で亡くなった雌の象 Ambika 。
Ambika は、8歳の時にインドの森で捕えられ、木材の運搬に使われたが、1961年にインドの子どもたちからの贈り物としてこの動物園にやってきた。
それから59年の間、この動物園で暮らして一生を終えた。彼女を通して、アジア象の研究が進み、アジア象を絶滅から救い保護するためのキャンペーンガール的役割もしたという。
30年ぶりで行ってみた動物園は、昔のような地球のどっかから「誘拐してきた」珍獣のショーケースではなく、「種の保存施設」になっていた。
どうりでこの動物園の至る所に、「我々は種を保存しています(We save species.)」という看板が立っているわけだぁ。