冬の妖精 ~ アメリカコガラ

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©William Ash

厳寒のメイン州、庭から庭へとアクロバット的飛行をみせて、春をまちわびる人々の心を和ませてくれる鳥がいる。和名、アメリカコガラ。英名は、チッキディー (学名 Parus atricaillus)。 chick-a-dee-dee-deeと鳴くので、そこから英名がきたらしい。とてもおしゃべりな鳥なのだが、かわいそうに声はギシギシしていてうるさい。アラスカからメイン州までアメリカの北部に生息し、体調は12-15センチ、重さは10-12グラム。一年中、メイン州でみられ、州鳥になっている。お腹のところが、ちょっと黄色みを帯びているほかは、白、黒、灰色と地味な鳥だ。が、雪景色がよく似合う。

雀ほどしかない小さなこの鳥が、どうやって、時にー20度を超えてくる冬を過ごしているのだろうか?

日中は絶えずえさをたべて、夜の分まで脂肪を蓄える。そして夜は、さらに体温を10-12度さげて、エネルギーの消耗を抑える。また、同じサイズの鳥にくらべたら、はるかによく熱を蓄えることができる羽毛をもって、冬でも巣は作らない。夜は小さな場所をねぐらとするらしく、狭い場所では尾を曲げることができる。すばらしい!

我が家の場合、バードフィーダーは、えさが乏しくなる秋から冬の間に庭につるすのだが、チッキデーは、えさがなくなるとしっかりと催促してくる。庭にでると、私を逃すまいと、目の前に姿をみせ、こっちの目をみてうるさく鳴くのだ。思わず、「はい、はい、わかりました」と答えてしまう。

人を恐れない、かしこく、かわいく、ウルトラに強い小鳥たち。メイン州では、今日から明日にかけて大雪警報がでているのだが、細やかな雪が降り続く中、今も、かれらはバードフィダーのえさをついばんでいる。おなかいっぱい、食べるんだよ!

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冬景色 ~ 薄きベール

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©William Ash ( Bate-Morse Mountain Conservation Area) クリックすると拡大されます

湿地というと、その音の響きや漢字そのものからして、どこか地味で不健康というか不衛生な印象をもってしまいがちだ。しかし、その生命力、特に海水が流れいる湿地帯の生命力は驚異的だ。海と陸の間にあるため、環境は厳しい。塩分も気温も、水位も、日々、極端に変わっていく。上の写真は、 Bate-Morse Mountain Conservation Areaの東のはじにある湿地帯の冬の写真で、こうした湿地帯がモース川にそって広がっている。

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キャビンフィーバーの予防

キャビンフィーバーの記事を、日本のニュースでも見た。北海道ならまだしも、その他の日本の地域でも、見られるのだろうか? とくに、冬に多く見られる症状だが、結局は部屋にとじこもることによって憂鬱になるわけだから、どこでもありえるのかもしれない。ただ、工夫しだいで防げるし、症状も和らぐ。もちろん、ペットもかかる。メイン州のような所では、みんなが知っていて、「家にこもっていてはだめよ。キャビンフィーバーに気をつけてね。」などと、冬になると声もかけあう。

キャビンフィーバーにならない方法を、アメリカのサイトで調べてみると、大方、下のようになる。どれもありきたりだが、こうした小さなことを習慣づけるだけで、あきれるほど簡単に、気が晴れる。

・なるべく、外にでて歩いたり、活動する
・お日様にあたって、体内のビタミンDを増やすか、サプリメントでとる
・ショッピングに行く
・好きなゲームや映画をみる
・好きな趣味に没頭する
・新しいことを始める、習う
・栄養をとる
・ともかく楽しいと思えることをする
・眠いときは寝て、逆らわない

手短かにいうと、こうなる。
「外に出て、体を動かせ。さもなくば、頭の中を動かせ。」

私の場合は‥‥

・家族とよく会話し、笑う。笑いの効果は、とても大きい。

・ともかく料理がしたくなくなるので、あえて自分で作ってみたいと思えるレシピを探して、新しいメニューに挑戦する。

・バードフィーダーを窓から見えるところにおいて、常に大好きな鳥の姿を見る。

・外にある薪ストーブ用の薪を、率先して自分で運ぶ。いい運動と日光浴になる。

・週末は、必ずドライブにいく。

・だるいときは無理せず、犬と昼寝する。

・まわりに知的好奇心を発露させるもの(大好きな本や、製作中のものとか)を置いておく

・夏や春のもの、または温暖なところで撮影された景色のいい映画をみる。

・正直に「熱帯に行きた〜い」と認める。

・スローモーションで動く。茶道のように、日常の普通のひとつひとつの動作を、意識的にゆっくりとする。

メイン州は昨年だったか、犯罪の内容、拳銃の保有率等をもとにした調査で、全米でもっとも平和な州に選ばれた。キャビンフィーバーは人を憂鬱にするが、犯罪には結びついていないようだ。もっとも、寒すぎて、悪さをする気にもならないような‥。自分と仲良くするほうが、簡単かもしれない。

それに、3月になると、野菜畑の準備が室内ではじまる。そうなると、もう忙しくなり、逆に冬のように手持ちぶさたな日々が懐かしくなる。確か自分も、夏に「あ〜、早く冬になってほしい。書くことに専念したい」と不満をいっていたような‥。そういえばキャビンフィーバーの予防策のなかに、こんなものがあった。ちょっとアメリカっぽくなかったので驚いたのだが、それを最後に書いておくとしよう。

・感謝して、毎日をすごす

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ウインター・ブルー

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©William Ash

 

冬になると、寒さの厳しいところでは、ウインター・ブルーやキャビンフィーバーとよばれる症状が人々に現れる。原因は、狭い家のなかにこもる時間が多くなることからくるストレス。

気分が落ち込んだり、眠たくなり、まるでどこかに引き込まれるように眠りに落ちる。日中も、イライラするのに、何もしたくない。外に出ればいいのだが、暖冬だった昨年の冬とちがって、この冬、メイン州では週末が7週連続で雪とか嵐にみまわれていて、ウインタースポーツを楽しむ機会も少ない。

そんなブルーな気分がつのる一方で、種会社から、ぞくぞくと2014年のカタログが送られてくる。色鮮やかなトマトや花の写真がのっている表紙は、ハワイか熱帯地方への旅行パンフレットに見えてくる。「このカタログを開く精神的余裕があれば、あなたはまだ大丈夫!」ということか‥‥。

 

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メイン州の詩 ~ 冬の針葉樹

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©William Ash

暖気がぬけたあと、水分をたっぷりふくんだ重い雪が降った。雪だるまをつくるのにはもってこいだが、雪かきをする身には‥‥こたえる。常緑樹にもべっとりとついて、そのまま凍りついてしまった。日頃は、落葉樹の葉の色の移り変わりに目がいきがちだが、松やもみ、トウヒといった針葉樹は、冬になると、その貫禄を十分にみせてくる。実に大らかで、雪をまとった姿には、どこか高貴な余裕が感じられる。その足元で暮らしている自分は、さながらホビットというところか。

「仏像」

緑の衣に 白い雪

ゆったりと しなりながら

厳寒の森にたつ針葉樹

見上げる私には

目をふせて

少し微笑んでいるお顔が見えるよう

あなた方は

彫られる前から 仏様

 

©Naomi Otsubo

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冬の霧

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©William Ash

メイン州では1月がもっとも寒くなる。年初めにきた極渦では、例年のことながら、私の住んでいる地域では気温がマイナス25℃まで落ちた。ところが、そのあとに暖かな空気が流れこみ、一週間以上も最高気温が0℃を超え、10℃になる日まであった。雪はとけはじめ、あたりに霧がたちこめた。生き物たちの安堵の息のように、大地から上がってくる霧のなかで、森の空間はゆるゆるとほどけ、遠くへかすんでいくようだった。

 

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氷の嵐 ~ Ice Storm, Part 6

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©William Ash  クリックすると拡大されます。

12月の終わりから1月のはじめまで、庭の角にあるアキノキリンソウや野生のブラックベリーは、凍りつていた。ひとつひとつが強烈なメイン州の四季。今ある季節に心は完全にとらえられ、過ぎ去った風景は、あっさりと記憶から消えてしまう。夏の勢いや秋の色鮮やかな姿など、なかなか思い出せない。

 

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メイン州の詩 ~ Ice Storm 5

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©William Ash  アイスストーム後の庭

 

寒々と 凍りつきながらも

ひとつひとつが 静かに灯る

 

赤い実  赤い実

まるで 小さな りんご飴

 

日本の祭りを思いだし

私も氷の中で ぽっと なる

 

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メイン州の冬は、マイナス20度になることが、ひと冬に数回ある。クリスマス前には、数年ぶりに氷雨の嵐がきた。その後、気温があがらず、1週間以上は、木々が氷におおわれていた。

 

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岩と潮

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©William Ash     Bates-Morse Mountain Conservation Area より

ベイツモースマウンテン保護地区Bates-Morse Mountain Conservation Area
湿地帯には、大西洋の海水が流れ込み、潮の満ち引きによって水位がかわる。

冬、湿地帯は氷や雪でおおわれ、まわりの岩には、満ち潮のあとが残されている。

 

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